4月7日に過去の安定性モニタリングにおいて不適合が明らかになって、12成分15品目の自主回収の案内があったが自分のところで大きく影響があったのは、ベタヒスチン錠6mg「日医工」であった。すぐに他社のメーカーに変更して若干品薄の時期があったが、大きく需要がある薬ではなかったため5月には他社製品のベタヒスチンの流通は通常に戻ってきた。
そして5月18日にさらに8成分9品目の自主回収があった。私のところにはなかったのだが、回収の手続きの仕事をしないといけない薬局は多いでしょう。
自主回収概要(R2年5/24時点)
①承認書に記載のない工程を実施した製品(クリノクリル錠、イフェンプロジル錠、オキサトミド錠)本製品において承認書記載のない工程を実施していることが判明、品質に関する科学的妥当性を示すことは困難と判断し、自主回収
②出荷試験の書類不備があり保存サンプル品にて不適合であった製品(メキシレチンCP50mg)当該ロットにおいて出荷試験の結果を再確認したところ書類の欠落があり出荷時の品質に問題があると考えられ、品質について確認したところ定量値が承認規格に適合しないロットがあるため自主回収
③出荷試験の書類不備があり、保存サンプルにて適合であった製品(オロパタジンOD5mg、ゾルピデム錠10mg、プラバスタチン錠10mg)当該ロットにおいて出荷試験の結果を確認したところ書類に欠落があり出荷時に品質に問題があると考えられ、保存サンプルを品質について確認し試験結果は問題なかったが、念のため当該ロットを自主回収
④社内規格不適合製品を出荷(承認規格は適合)した製品(オルメサルタンOD錠40mg)の出荷試験の溶出性において、社内規格を下回る製品が出荷しているのがわかる。本剤は承認規格は適合しているが製品の安全性の観点から使用期限内に承認規格を下回る可能性が否定できないため当該ロットを自主回収
※成分の商品名「日医工」は省略しております。
今回は一部のロットの回収であるため、メーカー側からは他ロットで対応はできるとのこと、4月のときの回収のように他社に変える必要はないようである。しかし今回の出来事で信用が落ちてしまった。今回の出来事でしっかり体制を整えてほしいです。